文章の書く順番を考えている時にあなたはなにを意識していますか?
なんとなく書く順序を決めている方には、空間を意識してみることをおすすめします。空間を意識するとは、大きい視点から小さい視点へと場面を切り換えることで、文章が書きやすくなり、さらに読み手に伝わりやすくなります。
この記事では空間に視点を当てた文章の書き方について詳しく書いていきます。
1、空間の大きさを意識してみよう
例えば、今あなたが渋谷のカフェにいると仮定し、自分の現在の居場所をどうやって説明するか考えてみてください。
「今、席に座っています。渋谷駅の近くの交差点にあります。ハチ公の像が近くにあるカフェにいます。」
これでは、説明する視点が大きくなったり小さくなったりと読み手に難解な印象を与えてしまします。
続いて、
「今、渋谷駅のハチ公像の近くにある交差点のカフェで席に座っています。」
こちらはいかがでしょうか。渋谷>交差点>カフェ>席、と段々と視点が小さく身近になっていることが分かるでしょうか。
場所をイメージするのと同様に、文章にも大きい視点から小さい視点に目線を移していくことで相手に伝わりやすく、書くときに因果関係が明確になります。
他にも具体的な文章の例を挙げます。
空間を意識していない文章
「グローバル社会が到来している。私の住んでいる地域にも以前より外国人が増えた。国境を越えて人や物が流通しているのだ。」
この文章を分解してみるとこうなります。
- グローバル社会が到来している。(大きな視点の現象)
- 私の住んでいる地域にも以前より人が増えた(小さな視点の現象)
- 国境を越えて人や物が流通しているのだ(中間の視点の現象)
空間を意識した文章
「グローバル社会が到来し、国境を越えて人や物が流通する時代になった。そのため、私の住んでいる地域にも以前より人が増えた。」
見比べてみて、内容が伝わりやすいことが分かるでしょうか。
2、修飾語も空間の大きさを意識してみる
空間の大きさを意識することは修飾語を使う時にも応用できます。
空間の大きさを意識していない修飾語の例
- 赤い色をした断崖に立つ太平洋に面した別荘
- 断崖に立つ太平洋に面した赤い色の別荘
「太平洋に面した」、「赤い色」、「断崖に立つ」この三つの修飾語の空間を考え並べ替えて文を作ってみます。
空間の大きさを意識した修飾語の例
- 太平洋に面した断崖に立つ赤い色の別荘
このようになります。
大きな視点から小さい視点に変化させることを意識し、文章構成を考える時、修飾語の順序を考える時に応用しましょう。意識することで自分にとっても書きやすく、読み手にとっても伝わりやすい文章が書けるようになります。
宮嵜 幸志
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