自分が書いた文章を読み返してみると、固く読みづらくなってしまったと感じることはないでしょうか。他人からそのような感想をもらったことがある人もいるかと思います。
そんな人はひらがなと漢字のバランスを意識してみることをおすすめします。文章をパソコンで打つ場合、知らないうちに漢字を使いすぎていることがあるのです。
この記事では、ありがちな「ひらがなにすべき漢字」、「場合によって使い分ける漢字とひらがな」の一覧を見ていきましょう。
1、ひらがなにすべき漢字
副詞の場合
- 予め→あらかじめ
- 余り→あまり
- 未だ→いまだ
- 全て→すべて
- 更に→さらに
- 殆ど→ほとんど
- 必ず→かならず
- 余程→よほど
- 如何に→いかに
- 各々→おのおの
- 無論→むろん
- 僅か→わずか
- 生憎→あいにく
- 敢えて→あえて
- 概ね→おおむね
接続詞の場合
- 然し→しかし
- 或いは→あるいは
- 又→また
- 及び→および
- 故に→ゆえに
- 依って→よって
- 即ち→すなわち
- 若しくは→もしくは
- 尚→なお
- 但し→ただし
- 且つ→かつ
その他の例
- ~程→~ほど
- ~毎→~ごと
- ~に於いて→~において
- ~に過ぎない→~すぎない
- ~の為→~のため
- ~出来る→~できる
- ~と言う→~という
- 共に→ともに
- ~等→~など
- ~訳→~わけ
- 構わない→かまわない
- ~して下さい→~してください
- ~して欲しい→~してほしい
- 有難う→ありがとう
これらの例はパソコンで文字を打っていると、気づかないうちに使用していて文章を固くしてしまいます。文字を変換する時、一度確認してみましょう。
2、場合によって使い分ける漢字とひらがな
文章の内容によって漢字とひらがなを使い分けるものがあります。これらは日本語のルールという訳ではないので、原則として知っておく程度でよいものですが紹介します。
「時」と「とき」
普通名詞として時間そのものや時代を表すときは「時」、抽象的な事柄として使用する形式名詞の場合(場合と言い換えられるとき)は「とき」を使います。
- 時は金なり(時間、時代)
- テレビを見るときは部屋を明るくしましょう(場合、条件)
「事」と「こと」
普通名詞として単独で意味が通じる場合は「事」、抽象的な事柄として使用する形式名詞の場合は「こと」を使います。
- 良い事が起きた(普通名詞)
- 良いこと言うね(形式名詞)
「物」と「もの」
普通名詞として目に見える物質には「物」、抽象的な事柄として使用する形式名詞の場合は「もの」を使います。
- 目に見える物には重さがある(物質)
- 冷たいものがほしい(抽象的な事柄)
「所」と「ところ」
普通名詞として場所を示す場合は「所」、抽象的な事柄として使用する形式名詞の場合は「ところ」を使います。
- 目立つ所に花を置く(場所)
- 聞くところによると、あのお店は繁盛しているらしい(抽象的な事柄)
具体的に特定できる場合には、漢字を使い、抽象的な場合には、ひらがなを使うのが一般的です。
しかし、これはあくまでも原則ですので、文章に合わせて使い分けてみてください。
宮嵜 幸志
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