
「が」の品詞―3種類
「が」の品詞は、以下の3つに分類されます。
- 格助詞(例:私がゴルフをする。)
- 接続助詞(例:私はゴルフが好きだが、野球は嫌いだ。)
- 接続詞(例:今日は雨が降っている。が、屋外でゴルフをする。)
混乱を招く2つの方法―接続助詞の「が」
以下の2つの文を見てください。
1.あいにくの悪天候ですが、ゴルフ大会を開催します。
2.先日ゴルフ大会がありましたが、そこで課長は次のように挨拶しました。
この2つの例文は違和感なく解釈できると思いますが、用法が違うことに気が付きましたか?接続助詞の「が」は、
- 逆接
- 単純な接続
の2つという、全く正反対にも思える用法を併せ持っています。2番の例文では、先日ゴルフ大会があったという事実を受けた上で課長が挨拶したという事実を記述しているので、逆接と捉えるのは適切ではありません。2番の例文は「単純な接続」の一例です。
接続助詞の「が」は「逆接」の方が利用する頻度が多いために、「単純な接続」として使用した時に特に混乱を呼びやすいです。先の「先日ゴルフ大会がありましたが、そこで課長は次のように挨拶しました。」という例文でも、逆接の内容が続くと予想して読み進めたらそうでない内容が記述してあり、混乱を呼んでしまいます。(人によっては、「課長が挨拶したという事実には意外性があるのかな」と捉えるかもしれません。)
「単純な接続」として「が」を用いることは控える
書き言葉では「単純な接続」として「が」を用いることは控えた方が良いでしょう。先の例文は「が」を取り除き、下記のように修正するとより分かりやすいです。
先日のゴルフ大会で、課長は次のように挨拶しました。
もちろん、「単純な接続」の用法として「が」を用いるのは誤りではないのですが、読者に余計な負担や誤解を招かないためにも、使用は極力控えるという方が賢明です。
阿部 道浩
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