助詞

「は」と「が」に関する議論

助詞の「は」と「が」については、様々な議論がなされています。例えば、

  • ゾウは鼻が長い。

という文の主語に関して、ゾウが主語なのか、鼻が主語なのか、議論されました。最終的には、ゾウが主題で鼻が主語であるという説が有力になりました。もっとわかりやすく言うと、

  1. 「ゾウは」の「は」は、文が「ゾウ」について言っているよ!と示していて、
  2. 「鼻が」の「が」こそが主語ですよ!ということです。

このように、研究者の間でも「は」と「が」の使い方やはたらきは議論されます。しかし、ここではそのような議論を度外視し、実用性にもとづいて使い方を考えてみましょう。

 

「は」と「が」、2つの使い分け方

実用性を踏まえると、

  1. 新情報なら「が」、旧情報なら「は」を使う
  2. せまく使うなら「が」、広く使うなら「は」を使う

この2つを覚えておくといいでしょう。

 

1.新情報なら「が」、旧情報なら「は」

当事者にとって、新しい情報であれば「が」を使い、既に知っている情報であれば「は」を使います。

  1. 今日、雨降ったの?
  2. 今日、雨降ったの?

という2つの例文を考えてみましょう。

1の例文は、質問者の中では、天気予報などによって「今日は雨が降らない」ことが想定されていました。しかし、地面を見てみるとどうも雨が降った様子だったので「今日、雨が降ったの?」と「が」を使って質問したのです。

一方、2の例文は、質問者の中では、「雨が降るかもしれない」ことが想定されています。雨が降ることを既に知っていて、「雨は降ったの?」と「は」を使って質問したのです。

 

2.せまく使うなら「が」、広く使うなら「は」を使う

「ゾウは鼻が長い」という例文を解説した時に、「は」が主題を示し、「が」が主語を示していることを説明しました。このように、「は」は文全体のテーマを示すことができます。例えば、

  1. リンゴ好きだ。
  2. リンゴ好きだ。
  3. リンゴ好きだ。

この3つの例文のうち、しっくりくるのはは2の例文ではないでしょうか。「は」が「私」という文全体のテーマを示し、「が」が「リンゴ」という狭い範囲の主語を示しているという役割分担をしているからといえます。