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文章を書くとき、最初から完璧を目指していることはありませんか?また、一通り書き終わったらそれで終わり、と思ってしまってはいないでしょうか?

実は、良い文章を書き上げるために一番大切なのは「推敲」することだと言われています。プロフェッショナルと呼べる一流のライターは、推敲することで記事のクオリティを高めていきます。この記事では、推敲がなぜ重要なのか、推敲はどのようにすればいいのかについて解説していきます。

1、推敲に対する考え方

文章を書く速さは人それぞれでしょう。思うままに一気に書き上げてしまって後でチェックするタイプの人もいれば、ひとつひとつのフレーズを吟味して時間をかけて書き上げるタイプの人もいます。

そのどちらにしても、一度書き上げてから見直してみると、書いているときには気付かなかった間違いや直すべき部分がたくさん見つかるものです。経験を積んだライターさんも、書く行為よりもその後の推敲に時間をかけています。書いて、読んで、書き直してのサイクルを繰り返すことが「書く」という行為なのです。

2、推敲の第一歩は「ツッコミ」を入れること

文章を推敲する際に重要なことは、読み手の目線になることです。書いている間にはどうしても書き手の意識が強いので、まずは自分を読み手の意識にシフトする必要があります。その方法の一つに、自分の書いた文章にツッコミを入れるやり方があります。ツッコミを入れていくことで、読み手の目線になり、文章を分かりやすく書き直すことができます。

例えば、次のような文章があったとします。

  • 「田中君は走った。一緒に走った。彼は足が痙攣していたが、走り続けた。その頃友人の吉田君はゴールで待ち続けていた。」

これは随分と極端な例ですが、この文章にツッコミを入れてみましょう。

「一緒に走ったって誰と?」
「彼って誰?」
「その頃っていつ?」
「吉田君は誰の友人?」
・・・

このように様々な所にツッコミを入れてみると、どの情報が足りていないかに気付くことができます。自分では分かっていても読み手には分からない、伝わっていないということをなくすためにも、自分の書いた文章にツッコミを入れてみましょう。

 

3、パソコンと紙の原稿をうまく使い分けよう

今はパソコンで文章を書くことが普通になっています。パソコンで原稿を書き、そのままパソコン画面上で推敲をする人も多いのではないでしょうか。しかし、推敲をするときには原稿をプリントアウトすると効果的です。なぜならプリントアウトすることによって、自分の書いた原稿を第三者の視点で眺めることができるからです。書き手の意識から読み手の意識へと、自分の意識を変えることができるのです。

実は、執筆するときと読むときでは、使う脳の使う場所が異なると言われています。執筆するときは主に右脳、左脳、前頭葉、読むときは大脳を使います。一度自分自身も読み手になり、大脳を使って推敲すると良いでしょう。

紙にした原稿をチェックして欠点や間違いを見つけたら、パソコン上で手直しします。これを何度も繰り返すことをおすすめします。そのうちチェックするところがなくなれば、原稿は完成となります。

昔は手書きが主流だったので、原稿用紙に書いて、端に赤ペンでメモを残したりしていましたが、パソコンを使えば書き直すのも文章を入れ替えるのも簡単です。直す前と後の両方を取っておいて見比べることもできます。面倒くさいと思わずに推敲に時間をかけ、良い文章に仕上げられるようにしましょう。

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宮嵜 幸志

株式会社YOSCA 代表取締役 http://yosca.jp/ 東京都生まれ。前職のWEBマーケティング会社にて百を越えるWEBサイトを制作。さらに、数千のWEBサイトの制作指揮を行う。そこで得たWEBライティングの知見を活かし、現在は記事制作代行事業を展開中。また、フリーライターの養成にも力を入れ、執筆スキル向上のサポートなどを行っている。趣味はバスケットボール、読書、海外旅行。