文章が書けない理由
ビジネス文書(メール文やセールスレター、企画書など)や、ブログ記事を書くにしても、文章が思うように書けなくて悩まれている方には、下記のような決まった傾向があります。
- 執筆テーマについて知識が薄い、もしくは簡潔にまとめすぎて長い文章が書けず文字数が足りない
- 書きたいことが多過ぎて、文章が長くなってしまいまとまらない
- どうやって書き出したら良いか思いつかない
これらに共通する問題点は「執筆前に十分な準備をしていないこと」です。
書く前に、みなさんはどんな準備をしていますか?家を建てる前に図面を書くように、文章を書く前にも文章の設計図が必要なのです。
そして、文章の設計図には、
- 書きたい文章に必要な材料集め
- 伝えたいことを絞る作業
の2点が欠かせません。文章力を高めるためのテクニック(文章術)やノウハウ、読み手に伝わりやすい文章構成などはいくらでもありますが、上記の2点を押さえておかないと、共感でき説得力のある、読み手の心を動かすような文章は書けません。
以下では、この2つの方法について解説していきます。
1、書きたい文章に必要な材料集め
文章を書くためには、何を書くのか、その材料を集める必要があります。執筆テーマに元々専門家レベルで詳しい方もいれば、取材して情報をゼロから集めないといけない方もいますが、まずはその材料を洗い出します。
例えば「自分が好きな食べ物に関する魅力」について書く場合、どんな材料を集めなければならないいけないでしょうか。
カレーライスで考えてみましょう。
- カレーーライスの一般的な特徴
- カレーライスに関する自分が感じる魅力
- カレーライスに関する他者が感じる魅力
- 市販のカレーと自宅のカレーの比較情報
- 日本と世界のカレーの比較情報
- ○○○○○○
- △△△△△△
- □□□□□□
そう、文章に必要な材料は途方もなくあるのです。それだけ聞くと際限なく聞こえてしまうかもしれません。
しかし、人を惹きつける文章を書くためには、多くの情報を知った上で、その氷山の一角の情報についてフォーカスを当てて書くことが重要です。
カレーライスについて、自宅のカレーライスしか食べたことがない人の書いた文章と、日本全国のカレーライスを食べ回っている人の書いた文章では、例え「カレーライスに関する魅力」という同じ題名の文章でもまったく違ったものになることは容易に想像がつくでしょう。
一方で、自分が書くテーマに関する知識が深ければ深いほど材料は集まりやすく、伝えたいことも多くなってしまいます。
そこで、次の絞る作業を見ていきましょう。
2、伝えたいことを絞る作業
いきなり文章を書きだす方は、そのテーマに関する情報を多く持っている場合が多いです。しかし、伝えたいことが多すぎて、最終的に何を伝えたい文章なのか分からないボヤけた文章を書きがちです。
前項で、執筆に必要な材料集めについて説明しました。今度は、その材料から伝えたいことを絞る作業です。
伝えたいことを絞るためには、以下の3つの視点が重要です。
- 材料から導き出された中で自分が一番伝えたいことを決める
- 伝えたい理由をそれぞれ明確にする
- 理由の根拠となる具体例を探す
言いたいこと、理由、具体例が揃えば、執筆の前の準備は終わりです。
いくら執筆テクニックがあっても伝えたい内容が明確でなければ、読者を惹きつける文章にはなりません。皆さんも文書を書きだす前の準備をしっかり行っていきましょう。
宮嵜 幸志
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