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副詞には、一定の文末表現とペアになっているものがあります。「呼応の副詞」と呼ばれるものです。

 

呼応の副詞の具体例

【NGの例】

たぶん彼女は大学に合格する

【OKの例】

たぶん彼女は大学に合格するだろう

「たぶん」という副詞に対しては、「〜だろう」といった推量を表す助動詞がセットになって使われます。表現同士で受け答えしている、つまり”呼応している”ために「呼応の副詞」と呼ばれます。

 

「呼応の副詞」一例

それでは、どのような表現が「呼応の副詞」と呼ばれるものなのでしょうか。
下記に、よく使われるものを一覧にして挙げてみました。皆さんも既に何気なく使っているものがほとんどだと思われます。

  • たぶん、おそらく   → ~だろう       推量
  • 決して、全然、少しも → ~ない        打消し
  • まさか、よもや    → ~まい、~ないだろう 打消し推量
  • もし、たとえ、仮に  → ~たら、~ても    仮定
  • 決して        → ~してはならない   禁止
  • まるで        → ~ような       比喩
  • ぜひ、どうか、どうぞ → してください     願望
  • なぜ、どうして    → ~か         疑問

よくある間違いとして、副詞と文末との距離が長くなってしまった時に、文末に「~だろう」、「~ない」など呼応する表現を置き忘れてしまうことがあります。
読み手としては、呼応する表現が書かれていないだけでも違和感を抱いてしまうもの。つまらないところで文章への信頼を損なわないよう、注意しましょう。

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阿部 道浩

株式会社YOSCA取締役。1987年新潟県生まれ、2011年慶應義塾大学卒業。 大学在学中から、当時社員2名のモバイルサイト運営会社Berryにてインターンに参加。iPhoneアプリ開発からECサイト店長業務まで幅広くネットビジネスに関わる。大学卒業とともにBerryに正社員として入社、Webコンテンツの制作を担った。 2013年、宮嵜とともに株式会社YOSCAを立ち上げ、在宅で業務に当たる。趣味はランニング。