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様々な経験をフリーライターとしての仕事に活かしている上原瑠璃子さん。「自分が経験したこと全てに無駄なことはない」と語る彼女に、得意分野の広げ方、特に取材ライティングを強みとするための心得を学ばせていただきます!

【プロフィール:上原瑠璃子】
大学卒業後、芸能プロダクションに就職し、企画・広報を担当する。その後、フリーライターとして、コピーライティング、小説や脚本等を執筆。一時期、外資系証券会社への転職を機に、ライター業を休止していたが、退職後はライターとしてタウン紙やWebメディア、編集者として活動を再開、今に至る。主な著書に、小説『ハズバンド』、脚本『男を手玉にとる方法』などがある。

自分が好きなことや興味があるものを得意分野にする

―上原さんの得意分野を教えてください。

得意分野は、恋愛・心理・女性問題・教育・育児・絵本・グルメ・旅行・ホラー・インテリア・雑貨・インスタグラムなどです。取材ライティング、コピーライティングも得意としていますね。

―たくさんありますね!なぜこうした多くの得意分野をお持ちなのでしょうか?

自分が好きなことや興味があるものについて、独学で学んで得意分野にしていきました。例えば、心理学についてですが、民間の資格こそ持ってはいますが、特に大学等で専門の勉強をしたわけではないのです。小学生の時から心理テストのようなものを作るのが好きで、様々な本を読んできました。その経験が活きているのです。今では心理テストを作るお仕事もいただいていますよ。

―小学生の時から関心を持っていた分野だったんですね。他にも、子どもの時に好きだったことが今の得意分野に繋がっているものはありますか?

最初から好きだったわけではないのですが、ホラーについても子どもの時の経験が影響を与えていますね。父がホラー好きで、幼い頃に嫌だと思いながらも話を聞かされていたことから、知識が豊富になりました。

小学生の時、私が創作した怖い話を聞いた友人が泣き出してしまうこともあったのです。自分の話がそこまでの影響を与えているということに、うれしさを感じました。今となっては、ホラー小説やミステリーを考える際の土台にもなっています。

―それはすごいですね!得意分野の記事を書く上で意識されていることはありますか?

得意分野だからといって専門用語など難しい言葉は使わず、分かりやすい言葉を使うことを意識しています。特にWeb媒体の記事だと、読者の方が読みやすい文章であることが重要だと感じます。誰にとっても読みやすい文章にするために、日本語のリズムは特に大切です。自分で読んでみて、スムーズに読めない表現は言い回しを変えるなど工夫しています。

 

「取材は実践あるのみ!」取材ライティングが得意になるための心得

―取材ライティングが得意になった経緯を教えてください。

大学生の時にアルバイトで、不動産会社の社員さんを取材する仕事と、タブロイド紙の取材記事を書く仕事をしていました。不動産会社の取材のお仕事は、5分〜10分の取材時間で400字程度の記事を執筆するお仕事でした。内容としては、社員さんの趣味や特技などをインタビューして、人となりを紹介するようなものでしたね。

―5分〜10分は短いですね!

そうなんです。本当に時間との勝負でしたね。その経験から、短い取材時間で、ポイントとなることを聞き出す技術が身についたと思います。当時は、性能の良いボイスレコーダーがなかったので、取材中に録音することはせず、メモを取って、あとは自分の記憶を頼りに記事を作成していました。

取材で聞いたこと全てをメモできるわけではないので、取材の中で大事だと思うキーワードをいかに拾い出すかという技術が磨かれましたね。今でこそ取材を録音することはありますが、重要な単語やポイントとなるキーワードを聞き出し、いかに伝わりやすい文章にまとめるかということは、今に活きています。

 

―取材が苦手なライターさんも多くいます。得意になるための心得などはございますか?

取材は実践あるのみだと思うので、最初はお金をもらいながら勉強させていただいているという気持ちで、どんなお仕事にも向き合うことが大切だと思います。また、どんな経験も無駄なことはない、ライティングに活きてくると考えていますので、積極的に色々なことを自ら経験していってほしいですね。

数多くの取材を経験して見つけた取材のやりがいと目標

―今後どのようなライターとして活躍していきたいか教えてください。

これからも取材を通して、たくさんの方の話をお聞きしたいですね。お金を稼ぐ目的ではなく、社会貢献の一環として、様々な方の「自分史」を作ることをしてみたいとも考えています。

―それは、どのようなきっかけからですか?

単純に、誰もがその生涯において、壮大なドラマを持っているということに深い感銘を受けたということと、若い世代の方に、先達の生涯を通して自身が「今を生きている」ことに興味を持って欲しいと考え始めたのがきっかけです。

私は大学生の時に、アルバイトでさせていただいたタブロイド紙の取材で、戦争を経験された方のお話を聞いたことがありました。正直なところ、当時の自分はそのお話に興味を抱けませんでした。ところが、いざ文章にして読み物としてまとめてみると、これが実に面白かったのです。

脚色されていない事実をストーリーにした時の面白さを実感しました。今ではもっと上手にたくさんのお話を引き出すことができるだろうし、また後世に語り継ぐべきだという思いから、様々な方の自分史を作りたいと思うようになりました。

―どのような方の自分史を作りたいですか?

自分史を残したいと考えている方すべてを対象にしたいです。取材を通じて、ご自身の生涯のことを話したいと思われている方がとても多いことに気づきました。終活の一環として、自分史を残したいと考えている方も多いと思うのですよね。一般的には、企業の経営者や地元の名士など、何か特別な人が自分史を残すものと思われるかもしれませんが、私はどんな人にもドラマがあり、自分史があるのだと感じています。

―最後に、上原さんはライターとしてどのようにありたいと考えているか教えてください。

どのような内容の、どのような記事でも、常にクライアント様の要望に沿ったものを提供できるライターでありたいと考えています。また取材の際には、取材対象者がどのような方であっても、お話を最大限に引き出し、お話される方が発する言葉の行間に込められた想いを記事にできるライターでありたいと思っています。

撮影協力:BOOK LAB TOKYO
撮影:@miya___miya

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YOSCA

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