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文章を書き終わったあとに声を出して読んでみることは、推敲の方法としてはとても有効です。別に大きい声で読む必要はなく、つぶやく程度で構いません。

黙読する際は、音読するよりも速いペースで文字を追うことでしょう。そのペースを口で出して話すくらいにまで落とすことで、誤字脱字などの基本的な誤りから、「この言葉、2回続けて使っているな。」というようなリズムの違和感まで気づくことができます。

この音読による推敲の効果を更に上げるための3つのポイントをまとめました。

【1】漢字が多すぎないか

タイピングで文章を書いていると、手では書けない、またはあまり使われない難解な漢字を使ってしまうことがあります。「尤も(もっとも)」や「尚且つ(なおかつ)」などがそれにあたるでしょう。

フランクな文章だったのに、突然難しい漢字が使われては文章全体の雰囲気も変わってしまいます。

音読をする中で、読むのに一瞬詰まってしまうような難しい漢字はひらがなに書きなおしましょう。

【2】分かりやすい言葉を使っているか

故事成語などを用いることが悪いわけでは決してありませんが、それが文章全体のトーンに合致しているかが重要です。【1】の漢字と同様、文章の一部にだけ難解な言葉が使われてしまってはアンバランスなことがあります。

難解な言葉を用いても、別に間違っているわけではないというのが厄介なところです。音読をすることで、そうした微妙な違和感を感じ取りやすくなります。

【3】読点の位置や頻度は適切か

読点(、)は読む時の区切りになるところです。歌でいうならば息継ぎをするところといえます。多すぎては途切れ途切れな文章になってしまいますし、少なすぎては息継ぎができなくなってしまいます。

「読者は音読なんてしないで黙読で文章を読むのだから、息継ぎなんて関係ない。」と思われるかもしれませんが、黙読でも読点の少ない文章は読むのに疲れてしまうもの。声を出して読んでみると、自分が打った読点の良し悪しはすぐに分かります。

最後に

一人の部屋で音読するならまだしも、職場やカフェでブツブツと音読しては周りに怪しく思われてしまうと思うかもしれません。

しかし、周囲は案外あなたのやることを気にしていないもの。何よりちょっと時間をかけるだけでこれだけの効果があるならやらない手はありません。是非取り入れてみて下さい!

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阿部 道浩

株式会社YOSCA取締役。1987年新潟県生まれ、2011年慶應義塾大学卒業。 大学在学中から、当時社員2名のモバイルサイト運営会社Berryにてインターンに参加。iPhoneアプリ開発からECサイト店長業務まで幅広くネットビジネスに関わる。大学卒業とともにBerryに正社員として入社、Webコンテンツの制作を担った。 2013年、宮嵜とともに株式会社YOSCAを立ち上げ、在宅で業務に当たる。趣味はランニング。